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趣味の世界と品評会の世界
趣味としてのランチュウ飼育・・・@
社会人にとって仕事とは別の趣味を持つことで、気分転換、創造性の向上、新しい人間関係の構築、
心のゆとりや健康づくり、仕事による疲れの軽減、生きがいの形成など様々な効用が生まれます。
これらは自分自身の世界観を広げてくれることから、より広い視野で人生設計を行うことが出来ますし、
また、日常と非日常の使い分けは毎日の生活をより豊かなものにしてくれると言えます。
しかし、現代社会の現実を考えると、仕事と趣味の両立は簡単でないのも事実です。
そんな中で、仕事をリタイアしてから趣味を探すのも一つですが、「趣味の時間は作るもの」と
言われることもあり、今この時点から「趣味としてのランチュウ飼育」を始めるのはお勧めです。
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趣味としてのランチュウ飼育・・・A
ランチュウは非常におとなしい性格で、熱帯魚などに比べるととても丈夫な魚です。
また、飼育に関する負担は犬や猫などよりも、遥かに少ないと言えます。
例えば飼育を始める際は、基本的に水槽とエアーポンプがあれば可能ですし、
趣味の範囲であれば、世話についても1〜2週間に1回程度の水換えで十分です。
餌についても、数週間程度(低水温なら数ヶ月)与えなくても問題はなく、
特に気にせずに旅行など家を留守にすることも出来ます。
さらに、ランチュウは人に懐き、世話をしていると近くに集まって来ますので、
とても可愛く感じられるようになります。
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ランチュウの魅力
ランチュウは横見ではなく上見で鑑賞する魚であり、 端麗で気品や風格が漂う姿は、
数多くの金魚の中で最も鑑賞価値が高いと言われています。
また、人なつっこく優しい性格や飼育方法の違いによって姿が千差万別に変化してしまう奥深さ、
優良魚を交配させる事で更なる優良魚を目指す延々性、 趣味の世界と品評会の世界など
ランチュウの魅力を述べていくと限りがありません。
この様な中で最も大きな魅力は、 ランチュウを基盤に人と人との繋がりが出来ることだと言えます。
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ランチュウが持つ多面的要素
ランチュウ飼育は、趣味に求められる身体性・創作性・芸術性・自然性・知的性を兼ね備え、
初心者であっても熟練者であっても、楽しく継続する事が出来る趣味です。
例えば、様々な飼育技術を学びながら、泳ぐ宝石に例えられるランチュウに対して、
四季のなかで日々の餌やりや水換えを行い、肉瘤や総体の成長を楽しむことが出来ます。
また、最高の芸術品として品評会に向け、様々な飼育技術を駆使し試行錯誤しながら、
そして全国の愛好家と交流しながら、季節に応じた育成と共に魚を創ることも出来ます。
この様に、ランチュウ飼育には趣味の世界と品評会の世界が非常に密接して存在し、
しかし、別々の世界観を持っていることから、ランチュウは一層奥深いものとなります。
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趣味の世界と品評会の世界・・・@
ランチュウは非常に飼いやすい一方で、追及すれば限りなく深い世界があります。
したがって、実際に飼育する場合は「どこまで求めるか」を考えておく必要があります。
具体的には、個人だけで飼育を楽しむのか、養魚場との交流を中心とするのか、
愛好会での交流を中心とするのか、全国大会を目指すのかという事です。
ランチュウをたくさんある趣味の1つとして考えるなら、個人だけでの飼育や
養魚場との交流が中心となりますが、品評会を目指すなら愛好会への所属が必要です。
そして、品評会で上を目指せば目指すほど、ランチュウに関わる時間は増える傾向にあり、
全国大会を目指すとなると、毎日がランチュウ一色の日々になる現状もあります。
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趣味の世界と品評会の世界・・・A
ランチュウを飼育していると、いつかは有名な品評会に参加し入賞したいと思うものですが、
ランチュウ飼育において、趣味から始めた飼育の延長線上に品評会がある訳ではありません。
もちろん、自ら会魚を創り上げるには、飼育技術の向上や経験の蓄積が必要となりますが、
会魚を創ろうと決めた時点で、既に品評会の世界に入口へと足を踏み入れていることになります。
趣味でランチュウ飼育を始めた場合、趣味の世界に留まるか品評会の世界に足を踏み入れるかは、
飼育をして行く中での判断すれば良いですが、両者は別世界であることを忘れてはいけません。
趣味の世界と品評会の世界・・・B
品評会の世界に足を踏み入れた場合、求められる魚の姿や大きさが決まってしまう為に、
ランチュウの多様性に関する自由度は、趣味の世界よりも制限される現状があります。
また、品評会は競争の世界でもありますので、求められる姿や大きさを達成する為に、
飼育者自身も人一倍多くの時間を費やし、日常における自由な時間が減ってしまいます。
また、品評会での入賞は泳ぎや姿における相対評価の為、努力の度合いや使った金額に応じて
入賞が確約されるものではないことも忘れてはいけません。
しかし、これらのハードルがあるからこそ入賞した時の喜びは非常に大きいとも言えます。
この様なことから、飼育では「どこまで求めるか」についての自分なりの結論が必要です。
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趣味の世界と品評会の世界・・・C
趣味の世界では、自分自身が楽しいと思える範囲でランチュウ飼育をすれば良い訳ですが、
品評会の世界では、周囲からの期待や会の運営に関わるなど、様々な兼ね合いが生じます。
その様な兼ね合いを全く気にせず、品評会そのものを楽しむことが出来るなら問題ありませんが、
様々な兼ね合いを意識し始めると、趣味の要素が薄まり仕事の要素が強くなってしまいます。
趣味は自分の為に行う活動、仕事は他人の為に行う活動と言われることがあります。
例えば競争の世界である品評会で入賞を繰り返し、周りから入賞して当然と思われる立場になると、
入賞の必要に追われてしまうことで、自分自身の楽しみを見失ってしまう可能性があります。
しかし一方で、入賞はどれだけ努力や投資を行っても確約されないという難しさがあり、
この様な状況下では、ランチュウ飼育そのものが苦痛になってしまうと言えます。
趣味の世界と品評会の世界・・・D
品評会を深く経験した上で、再び趣味の世界に眼を向けると様々な新しい世界が広がります。
趣味の世界は全てが自由であるという事です。
もちろん、趣味の世界では、品評会の世界で得られる名誉や入賞時の達成感は無くなりますが、
ランチュウの個性の表現や自分自身の時間の使い方などについての制限は全くありません。
最終的な目標についても、品評会の世界では東大関獲得や全国大会での入賞などがありますが、
趣味の世界では人それぞれで、自分自身で自由に目標を決めながら目指せば良い訳です。
趣味の世界と品評会の世界について、どちらが魅力的であるかについては人それぞれです。
大切なのは、ランチュウ飼育を自分自身が楽しみながら出来ているかどうかだと言えるでしょう。
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養魚場の役割
品評会を目指して活動を続けると、愛好会を通して多くの仲間(ライバル)を持つ事が出来ますが、
趣味でランチュウ飼育を行う場合でも、同じ趣味を持つ愛好家を見つける事で仲間を増やす事が出来ます。
その際、趣味でランチュウ飼育をされる方々の集いの場が、全国にあるランチュウの養魚場です。
ランチュウのいる養魚場に足を運ぶ事で、非日常的空間を楽しむ事や飼育に関する相談が出来る訳です。
また、養魚場には様々な姿のランチュウがいますので、品評会向けでないランチュウなら安く手に入り、
養魚場との交流が深まれば、ランチュウを基盤として様々な業種の愛好家とも知り合いになれます。
そして、もし品評会を目指す場合でも、養魚場にいる沢山の魚を見ることは鑑識眼の向上につながりますし、
大規模な飼育を行っている養魚場としての視線で、様々なアドバイスをもらうことが出来ます。
さらに、会魚を購入しようと考えた場合、養魚場と交流をもっていると色々と意見交換をしながら、
本当に勝負が出来そうなランチュウを選ぶことが出来、この作業は実際に入賞する可能性を高めてくれます。
この様に、養魚場は趣味の世界と品評会の世界の1つの懸け橋としての役割を果たしています。
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良い養魚場を見極める
趣味でランチュウ飼育を始める場合、どこでランチュウを購入するかの判断は非常に大切です。
せっかくランチュウを始めたものの、直ぐに魚を死なせてしまった経験の方が多い為です。
購入後、直ぐにランチュウが死んでしまう原因の殆どは、既に弱っている魚を購入した為か、
既に病気の魚がいるにも関らず、それと同じ池から一見元気そうな魚を購入した為です。
これらの場合、導入魚は高い確率で購入1週以内に病気を発症し、治療の甲斐なく死んでしまいます。
さらに、飼育していた他の魚にも病気がうつり、飼育に対する自信そのものを無くしてしまいます。
この様な事にならない為にも、ランチュウを購入する場合は必ず管理の行き届いた店で購入し、
病魚が目立つ店や自由に魚を選ばす店での購入は避ける事が大切です。
最近はインターネットの発達で、全国から簡単に魚を取り寄せる事が出来る時代になりましたが、
その分、病気を持ち込む可能性は格段に上昇しています。
魚の姿だけに眼を奪われる事なく、どの様な所で飼育されているかを確かめる必要があります。
ランチュウは弱いとの認識を持っている方が多いですが、健康なランチュウは簡単には死にません。
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管理の悪い店の特徴
●魚について
・病魚のいる池が目立つ。
・痩せた姿をしている。
・体色に鮮やかさがない。
・群れを成して泳いでいない。
●飼育環境について
・自由に魚をすくわせて選ばせている。
・飼育水を再利用して使用している。
・薬剤を絶えず使用している。
・ヒーターを絶えず使用している。
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