選別に当たって


1.選別の目的

魚の品位向上が最大の目的。

ランチュウはどれだけ姿の良い魚を種魚に使用したとしても、
好ましくない形質を持つ不良魚がたくさん生じると言う特徴があります。

したがって、これらの不良魚を選別で淘汰し、優れた形質を持つ魚を残す事が
魚の品位向上の為に重要となります。






2.選別を行う場所

日陰で行なう事が大切。

選別を直射日光の下で行なった場合、洗面器の水温は急激に上昇し、
池との水温差が生じる事になります。

結果、水温差に順応出来なかった稚魚や水温の急変にさらされた稚魚が
死んでしまう事となりますので、選別は日陰で行なう事が大切と言えるでしょう。






3.選別を行なう容器

大きな洗面器を使用する事が大切。

選別を小さな容器で行なった場合、飼育密度の影響ですぐに酸欠を来たす事となります。

また、例え日陰で選別を行なった場合でも、小容器であった場合は
水温の急上昇を来たす結果となります。

この様な状況ではたちまち稚魚は弱り、最悪の場合、死んでしまう結果となります。
したがって、選別を行なう際は大きな容器を使用し、手際良く行なう事が大切となります。

なお、酸欠や水温の上昇を防ぐ目的で、底が網で出来た箱をタタキ池に浮かせ、
そこに選別前の稚魚を入れておく方法があります。






4.初心者の間違い・・@

初期の選別では思い切る事が大切。

初心者は選別で良い魚を捨ててしまう事を恐れる余り、なかなか数を減らせない
状況に陥る傾向にあります。
結果、高密度の飼育となる事で、病気の発生や仕上がりの不良を招く事となる訳です。

初心者が青仔の段階で捨てるか迷うレベルの魚は、次の選別で迷い無く捨てられる事が殆どです。

したがって、第1回目の選別や第2回目の選別では思い切った
選別を行なう事が大切です。



5.初心者の間違い・・A

後期の選別では秀でた魚を残す。

初心者は欠点の無い魚を求めるあまり、後期の選別で欠点をあら探しして、
無難な魚を残す傾向にあります。

しかし、これでは種魚や将来性のある魚を捨ててしまう事になりかねません。

したがって、第4回目の選別や第5回目の選別では、魚の秀でた所を探しながら
選別を行なう事が大切です。

●選別にあたって。

第1〜2回目は、思い切った選別を行なう
第4〜5回目は、秀でた所を探す選別を行う。




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