選別の方法

1, 第4回目の選別

魚の総体全体を見た上での選別を行う。

孵化後3ヵ月半を過ぎた頃になると褪色が終わり、非常にランチュウらしい姿となりますが、
今まで気が付かなかった欠点も目立ってくる様になります。

その中で、以前は尾張りが良かった魚でも、
急に弱くなってしまう魚が少なからず見受けられる様になります。

そして、この原因が強運動によるものなら仕方がありませんが、
尾皿の鱗が十分に発達せずに、尾張りを支える事が出来なくなった為であるのなら、
その魚の将来性はないと判断しなければなりません。

また、この時期、褪色で体力が消耗し、背や腰の姿が以前よりも悪くなる「禿げやつれ」を、
見る事がありますが、これは飼い込みで元に戻る事が多いので、
それほど気にする必要はありません。

しかし、以下の様な魚はハネの対象となります。

総体を見た選別
@弱くなった尾肩
 →以前より尾張りが弱くなったもの。
 →弱くなる程度は様々で、判断が非常に難しい事が多い。
 →明らかなものは将来性なしと判断してハネる。

A身体の歪み
 →身体全体や一部が曲がったもの。
 →曲がる部位は身体全体・頭・腰・尾だけ等がある。
 →程度も様々。
 →非常に軽いものはハネずに残しても良い。

B口の異常
 →口が曲がっているもの。
 →太身が無いことが多く、ハネた方が無難。

C鰭(ヒレ)の異常
 →前鰭の左右不対象のもの。
 →非常に軽いものはハネずに残しても良い。
 →舵鰭の欠損や舵露出(出舵)のもの。
 →舵鰭は1枚・2枚のどちらでも良い。
 →0枚はハネとする。

D腰高
 →背から腰にかけての部位が盛り上がったもの。
 →上身で尾筒が太く見える事が多いが泳ぎが不自然。
 →程度によるが全てハネた方が無難。

E背高
 →滑らかに背が上方に突出したもの。
 →上身で尾筒が太く見える事が多いが泳ぎが不自然。
 →程度によるが全てハネた方が無難。

F首つき高
 →首から盛り上がり、そのまま背になるもの。
 →程度によるが全てハネた方が無難。

G弱い骨格
 →眼幅・背幅・尾筒に太身がないもの。
 →骨格が細い魚は種魚には不向き。

H尾皿の不良
 →鱗の枚数が少なかったり、面積が狭いもの。
 →尾皿は尾を裏から支える為に尾張りの維持に役立つ。
 →面積の狭いものはハネた方が無難。

Iこれまでの選別で見落としたもの


2, 第4回目の選別の実際

第4回目の選別を写真で紹介します。

第4回目の選別で残す魚の目安と、
よく見られる不良魚について写真を使って説明致します。

どうぞ、ゆっくりとご覧頂き、選別眼を養って下さい。
なお、写真は随時追加して行く予定です。

※尾皿について
 
 
 


3, 初心者に対する第4回目の選別でのアドバイス

この時期から魚の将来性を考えた選別を行う。

これまでの選別では、致命的となる欠点を探して選別を行いましたが、
この時期からは、魚の将来性を考えた上で選別を行う事が大切です。

具体的には、尾張りの弱い魚、身体が左右対称でない魚、成長不良の魚を、
思い切って選別する事を基本とします。

また、次の選別(第5回目の選別)では非常に細かい所を見る事になりますので、
この段階の選別までに、今までの見落としを完全になくす事が大切です。

●初心者に対するアドバイス

 1)今までの見落としを完全になくす。
 2)尾張りと左右対称性に注目して選別を行う。
 3)選別で、3分の2から2分の1にまで数を減らす。

 注)この段階の選別は、今までの選別の締め括りという意味合いと、
   第5回目の選別(最終選別)に向けての候補を選ぶという意味合いがある。




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