黒斑病 (下記の黒ソブとは別の病気)

 概要

白雲病が直った後にコスティアの感染部位が黒くなる事で黒斑病を引き起こします。
しかし、体力が回復した場合は黒い部位が消えていく結果となります。

なお、黒斑病は黒ソブとは別の病気として考えるのが一般的です。



 原因生物

原生生物である鞭毛虫のコスティア


 好発時期

水温の低い時期に生じ易い。






 症状

白雲病が治った後にヒレや体表が墨の様に黒くなり、
体力の回復と共に黒い部位が消えて行きます。

食欲や魚の活動性が若干落ちる場合がありますが、
静止するような事はありません。






 有効と考えられる薬剤
 
 液体  アグテン・ヒコサン・スーパースカット
 メチレンブルー水溶液
 グリーンFリキッド
 サンエース
 粉末  フレッシュリーフ
 グリーンF
 ニューグリーンF
 トロピカルゴールド


 当養魚場での治療方針

 黒斑部にメチレンブルーをすり込む程度で、基本的に治療の必要はない。
 ただ、黒斑が全身に広がる場合は治療を施行。@〜Cを同時に開始して、5〜7日間様子を伺う。
 DEは有効性がない場合に施行。

 @ 魚の活動性が悪い場合のみ絶食。
 A 水換え。(舟に移して100%新水を使用。)
 B 十分なエアレーション。(少なくとも池の2隅に設置。)
 C 0.5%塩浴。(1日目から0.5%塩浴。)
 D 20℃程度の水温。(1日の最大上げ幅は2〜3℃。)
 E 水温を上げて改善がなければメチレンブルーを使用。(3〜5日間の永久浴を繰り返す。)

 ※魚に活動性がある際は、少量の生餌を与えた方が治療成績は良くなる。
 ※治療池の水が腐った様な臭いがする場合は直ぐに水換えを施行する。


 説明書にあるメチレンブルーの使い方

 薬品名  メチレンブルー水溶液 (動物用医薬品)
 成分  100ml中にメチレンブルー0.82gを含有
 使用目的  白点病、尾ぐされ症状、水かび病の治療
 使用方法  通常、本剤10mlを水約40〜80Lの割合で溶解させ薬浴
 短時間反復薬浴には、本剤10mlを水3〜4Lの割合で使用
 副作用  高濃度ではエラに障害を起こす危険がある
 注意事項  過マンガン酸カリとの併用で、沈殿物やエラに障害を起こす危険がある


 病気が発生した池や使用した飼育器具

基本的に天日干し等の必要はありませんが、同じ池に数匹以上が発病した場合は
晴天下で乾燥させる方法が基本となります。

しかし、天日干しが不可能の場合は、イソジン2倍希釈液を
散布して乾燥させる方法が良いでしょう。

この場合、容器にイソジンの色が付きますが、2日程度で消えます。
もし気になる場合はハイポで中和させる事も出来ます。


黒ソブ (別名 : 黒点病 ・ 黒化症)

 概要

水温が低下する時期に、濃い青水や悪い水質下で飼育する事で、
黒い線上の病変がヒレ先や体表にあらわれる病気です。

別名、黒点病や黒化症とも呼ばれます。


 原因生物

原生生物であるジプロストマム






 好発時期

秋〜春(濃い青水で飼育していると必発)


 症状

冬眠前や冬眠中に、魚の姿が見え難い程の濃い青水で飼育していると、
淡目の黒い斑点や数本の黒い線が体表に出現します。

好発部位は尾先や腹部や肉瘤であると言えるでしょう。

しかし、食欲や活動性などは正常ですし、春になると自然軽快する場合が殆どで、
魚が死んでしまう事な先ずありません。したがって、黒ソブは病気とは見なされない訳です。

ただ、黒い部位が全身に広がる場合は、黒斑部である可能性がある為に治療をした方が良いでしょう。


 有効と考えられる薬剤
 
 液体  アグテン・ヒコサン・スーパースカット
 メチレンブルー水溶液
 グリーンFリキッド
 サンエース
 粉末  フレッシュリーフ
 グリーンF
 ニューグリーンF
 トロピカルゴールド


 当養魚場での治療方針

 黒斑部にメチレンブルーをすり込む程度で、基本的に治療の必要はない。
 ただ、黒点が全身に広がる場合は治療を施行。@〜Cを同時に開始して、5〜7日間様子を伺う。
 DEは有効性がない場合に施行。

 @ 魚の活動性が悪い場合のみ絶食。
 A 水換え。(舟に移して100%新水を使用。)
 B 十分なエアレーション。(少なくとも池の2隅に設置。)
 C 0.5%塩浴。(1日目から0.5%塩浴。)
 D 20℃程度の水温。(1日の最大上げ幅は2〜3℃。)
 E 水温を上げて改善がなければメチレンブルーを使用。(3〜5日間の永久浴を繰り返す。)

 ※魚に活動性がある際は、少量の生餌を与えた方が治療成績は良くなる。
 ※治療池の水が腐った様な臭いがする場合は直ぐに水換えを施行する。


 説明書にあるメチレンブルーの使い方

 薬品名  メチレンブルー水溶液 (動物用医薬品)
 成分  100ml中にメチレンブルー0.82gを含有
 使用目的  白点病、尾ぐされ症状、水かび病の治療
 使用方法  通常、本剤10mlを水約40〜80Lの割合で溶解させ薬浴
 短時間反復薬浴には、本剤10mlを水3〜4Lの割合で使用
 副作用  高濃度ではエラに障害を起こす危険がある
 注意事項  過マンガン酸カリとの併用で、沈殿物やエラに障害を起こす危険がある


 病気が発生した池や使用した飼育器具

基本的に天日干し等の必要はありませんが、同じ池に数匹以上が発病した場合は
晴天下で乾燥させる方法が基本となります。

しかし、天日干しが不可能の場合は、イソジン2倍希釈液を
散布して乾燥させる方法が良いでしょう。

この場合、容器にイソジンの色が付きますが、2日程度で消えます。
もし気になる場合はハイポで中和させる事も出来ます。




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